
10月30日(金)の日経平均は、マイナス1,369.36円(マイナス2.12%)と下落して終値は63,290.11円。さらに、ナスダックはマイナス2.85%、S&P500はマイナス1.81%、NYダウ1.09%と下落して、10月最終営業日も、ボロボロな感じでした。
この週末は、週明けのことを考えると眠れない方も多いのではないでしょうか。また、10月の下げを実感して消化するまでは、ただただ起きたくないという人もいそうです。
この10月は、9月後半からの上げを全て戻した感じです。

さて、今週の材料としては、何といっても、アルファベット(GOOGL)とインテル(INTC)の決算マタギでした。
アルファベットは、28日(水)の決算発表を受けて、29日(木)には株価がマイナス12.64%と大きく下落しました。30日(金)には更にマイナス1.40%と下落しています。
インテルについても、29日(木)の決算発表を受けて、30日(金)に株価がマイナス28.57%と大きく下落しました。
両社とも、すばらしい決算内容だったのに株価が下げたのは、期待が大き過ぎたという理由でしょうか。相場が弱いときには、同じ材料でも下げ要因になるといわれることがありますが、まさにそのとおりです。タイミングとしては、11月3日(火)のアメリカの中間選挙・総選挙を控えての株式市場なので、色々と考えることがあります。前日の11月2日(月)にも材料が出そうですし、3日(火)は日本市場が祭日で休みというのも、既に計画に入っていそうです。
この10月は大相場を期待していたのですが、とんでもない結果に終わりました。
来週からは11月市場で、いよいよ秋本番です。
個人情報の流出、AIを使ったサイバー攻撃のニュースが途切れませんが、引き続き、AI関連銘柄には期待しています。
次にアルファベットとインテルの決算発表を比較してまとめたのでメモしておきます。両社ともすばらしい内容だったと理解しています。
【Alphabet(GOOGL)とIntel(INTC)の2026年10月決算比較】
- Alphabet:2026年10月28日発表(7~9月期)
- Intel:2026年10月29日発表(7~9月期)
- 金額単位:億米ドル
- 増減率:2025年第3四半期との比較
- 利益:米国会計基準(GAAP)に基づく数値
- 全社業績の比較
比較項目 lphabet(GOOGL) Intel(INTC)
売上高 1,275.77億ドル 165.13億ドル
売上高の前年同期比 +24.7% +20.9%
営業利益 405.76億ドル 25.22億ドル
営業利益の前年同期比 +29.9% +269.3%
営業利益率 31.8% 15.3%
営業利益率の前年差 +1.3pt +10.3pt
営業キャッシュフロー 422.90億ドル 50.82億ドル
営業CFの前年同期比 -12.6% +99.6%
設備投資額 513.55億ドル 42.19億ドル
設備投資額の前年同期比 +114.4% +42.7%
フリーキャッシュフロー -90.65億ドル +8.63億ドル
FCFの前年同期 +244.61億ドル -4.10億ドル
FCFの変化 黒字から赤字へ 赤字から黒字へ
出典:Alphabetの2026年10月28日付決算発表、Intelの2026年10月29日付決算発表。営業利益率の変化は前年比の増減率ではなく前年差(パーセントポイント)。
比較すると、Alphabetは売上成長率と営業利益率で上回り、Intelは営業利益の増加率、営業利益率の改善幅、営業キャッシュフローの増加率で上回っています。
ただしIntelの営業利益増加率が高いのは、前年同期の営業利益が低かったことも影響しています。
- Alphabet(GOOGL)の主要部門別業績
事業部門 売上高 売上増減率 営業利益 営業利益増減率
Google Services 963.02 +10.6% 391.57 +16.8%
Google Cloud 307.09 +102.6% 111.21 +209.4%
Other Bets 3.72 +8.1% -20.47 赤字43.5%拡大
金額:億ドル。Google Servicesには検索広告、YouTube、サブスクリプションなどが含まれます。
Google Servicesの内訳
事業 売上高 前年同期比
Google広告全体 820.12億ドル +10.6%
└ Google検索・その他 633.50億ドル +12.0%
└ YouTube広告 112.07億ドル +9.2%
└ Google Network 74.55億ドル +1.4%
サブスクリプション・プラットフォーム・端末 142.90億ドル +11.0%
Google広告全体は、その下に記載した3事業の合計です。これら個別サービスの営業利益は公表されていません。
部門別の営業利益率
事業部門 2025年Q3 2026年Q3 前年差
Google Services 38.5% 40.7% +2.1pt
Google Cloud 23.7% 36.2% +12.5pt
Other Bets -414.5% -550.3% -135.7pt
営業利益率と前年差は未丸めの金額から算出しています。Other Betsは売上高に比べて営業損失が大きいため、利益率が大幅なマイナスです。Google Cloudの急成長が、今回のAlphabet決算で特に目立つ点です。売上高が2倍以上になっただけでなく、営業利益が約3.1倍となっています。
- Intel(INTC)の主要部門別業績
事業部門 売上高 売上増減率 営業利益 営業利益増減率
Intel Products全体 154.15 +21.8% 53.24 +45.5%
└ CCPG(PC・Physical AI) 80.97 -5.1% 22.85 -15.2%
└ DCAI(データセンター・AI) 73.18 +77.8% 30.39 +215.2%
Intel Foundry 66.97 +58.1% -18.53 赤字20.2%縮小
その他事業 6.92 -30.3% 1.79 +79.0%
金額:億ドル。Intel ProductsはCCPGとDCAIの合計。Foundryには社内向けの売上高が含まれます。
Intel Corporation
部門別の営業利益率
事業部門 2025年Q3 2026年Q3 前年差
Intel Products全体 28.9% 34.5% +5.6pt
└ CCPG 31.6% 28.2% -3.3pt
└ DCAI 23.4% 41.5% +18.1pt
Intel Foundry -54.8% -27.7% +27.1pt
その他事業 10.1% 25.9% +15.8pt
2025年と2026年の部門別売上高・営業利益から再計算。各数値は小数第1位に丸めています。
Intel Corporation
Intelでは、DCAI事業の営業利益率が23.4%から41.5%へ大幅に改善しました。
一方、Foundry部門は営業赤字が縮小したものの、依然として収益性が厳しい状況にあります。
- AI関連部門の比較
今回の決算で成長が際立ったAlphabetのGoogle Cloudと、IntelのDCAIを比較します。
比較項目 Google Cloud Intel DCAI
売上高 307.09億ドル 73.18億ドル
売上高前年同期比 +102.6% +77.8%
営業利益 111.21億ドル 30.39億ドル
営業利益前年同期比 +209.4% +215.2%
営業利益率 36.2% 41.5%
営業利益率の前年差 +12.5pt +18.1pt
両事業の売上高と営業利益はともに急成長しています。
ただし、Google Cloudはクラウドサービス、AIインフラ、AIソリューションなどを提供する事業であり、Intel DCAIは主にデータセンター向け半導体製品を扱う事業です。
事業内容と費用配賦の方法が異なるため、営業利益率の数値だけで、どちらが効率的な事業かを直接判断することはできません。 - 再検証で確認した注意点
確認項目 検証結果・注意点
売上高・営業利益 両社の公式資料と一致
前年同期比増減率 元の実額から再計算して確認
営業CF 両社とも第3四半期単独の数値を使用
Intelの部門別売上高 社内取引が含まれるため単純合計不可
FCF 営業CF-設備投資で統一した参考値
営業利益率 GAAPベースで統一し、前年差はpt表示
赤字部門 赤字の拡大・縮小を区別して表示
特に重要なのは、キャッシュフローの比較です。
Alphabetは第3四半期単独の営業CFとして422.90億ドルを開示しています。一方、Intelの連結キャッシュフロー計算書には9か月累計値も掲載されていますが、比較表には決算発表資料で確認できる四半期単独の50.82億ドルを採用しています。
また、FCFを単純な”営業CF-設備投資”に統一したのは比較のためであり、設備投資の会計上の範囲には企業間で差があります。
- 総合評価
評価項目 優位な企業 主な理由
全社売上成長率 Alphabet +24.7%対+20.9%
全社営業利益成長率 Intel +269.3%対+29.9%
全社営業利益率 Alphabet 31.8%対15.3%
営業利益率の改善幅 Intel +10.3pt対+1.3pt
営業CF増加率 Intel +99.6%対-12.6%
四半期FCF Intel Intelは黒字、Alphabetは赤字
主力AI関連事業の売上成長率 Alphabet Google Cloud +102.6%、DCAI +77.8%
今回の決算を投資家の視点で整理すると、AlphabetはAI事業の急成長を背景に高収益を維持している企業、IntelはAI関連製品の需要拡大を背景に業績の回復が進んでいる企業と評価できます。
ただし、両社とも営業利益が増加した一方で、純利益は前年同期比で減少しています。営業利益の改善が、そのまま最終利益の増加につながっているわけではありません。
今後の注目点は、Alphabetについては巨額のAI設備投資がどの程度の収益とキャッシュを生み出すか、IntelについてはDCAIの成長を維持しながらFoundry部門を黒字化できるか、という点です。